WEBデザイナーであっても、日々の業務のなかで必要とされる「文章校正能力」。企業サイトでも商品のランディングページでも、デザイン業務ではなく新規企画の提案においても、デザイナーといえど「文章」とは関わっていかなければなりませんよね。
そもそも校正ってなに?
出版業界で主に使われる用語で、印刷物の文字や文章に誤り(誤字・脱字や不適切な表現)がないかをチェックし、万が一誤りがあった場合に修正をする作業の事を「校正」と呼びます。
普段からブログを書いたり、日記を付けたりしている人にとっては苦手意識がそこまでないかもしれませんが、デジタル社会の波に乗りすぎてしまったが故・・・。自分の手で文章を書くことをおざなりにして放置していると、いざ必要な「テキスト部分」や「キャッチ」などを考えなければならない状況になったとき、呆然としてしまうかもしれません・・・。
自ら文章を考える立場でなくても、外注のライターさんやクライアント様が出してきた文章を、そのままコピペして掲載すればOKというわけではありません。
そんな「ちょっと文章は苦手…」というデザイナーさんが気をつけるべきポイント5つのこと。をご紹介します。
1.モニターではなくプリントアウトして確認する
どうしてもモニターに慣れ親しんでしまっているデザイナーさんでも、文章をチェックする際は、できるかぎりプリントアウトした紙ベースで確認するようにしたいものです。実際にモニター上で文章を読んだ場合、紙面上で文章を読むこと場合に比べて「25%」も視認性が下がると言われています。
どうしてもモニター上で読む場合、無意識に流し読みしてしまうような感覚になってしまうものです。手紙を読む時を思い出してもらえるとわかりやすいかもしれませんが、紙に書かれた文字はどこかゆっくりと読み進めたり、書き手の状況を想像しながら文字を目で追うのではないでしょうか。そういった意味合いからも、モニターで文章チェックをするのではなく、プリントアウトされた紙面で確認するようにしましょう。
2.声に出して読む
目で見て確認するのに比べ、実際に声に出して読み上げることで「視覚」と「聴覚」のダブルチェックが出来るようになります。目で確認、読んで確認、聞いて確認という行為を通すことで、読み難い文章や聞き取り難い言葉などにも気が付くことができるので、黙読するよりもより一層チェック度は高まります。
3.項目ごとに確認する
文章を上から下にスラスラ読み進めて、一度で全てを確認しようとはしないこと。まず、「何をチェックしなければいけないのか?」を項目にわけて考えていきましょう。
例を挙げてみると以下のような項目に分類することができます。
- 「て・に・を・は」の助詞
- 「、」「。」句読点の位置
- 抜け字がないか
- 間違った敬語ではないか
- 漢字に誤りはないか
- カタカナは間違えてないか
- 数値は正しいか
- 英語のアルファベット綴りは正しいか(大文字・小文字揃え含む)
このような、それぞれの項目ごとにフォーカスして繰り返し確認することで細かな間違いにも気付きやすくなるでしょう。
4.複数人で確認する
なにがなんでも1人で確認作業をしなければならない場合を除いて、必ず2人以上で確認するようにしましょう。また、この対象となる確認者は、同じ業務の中で作業をしている人よりも、関わりの薄い人を選んだほうが良いでしょう。確認する文章の内容の知識がない人であれば、理解し難い文章や専門用語なども指摘してくれますし、わかりにくい言い回しなども的確に教えてくれることでしょう。必然的に自分とは違う視点でチェックをしてくれるので、日頃から目ぼしい人を決めておくと良いかもしれません。
5.疑ってかかる
どうしても自分が書いた文章であったり、プロのライターさんに依頼したものになると、間違いなく書かれているものと思い込んでしまい確認を怠ってしまうケースが起こりやすいものです。例え文章の上手な人が書いたものであっても、まずは「必ずどこかに間違いがあるはずだ!」と、良い意味での疑いをかけて確認するようにしましょう。
以上が、基本的に気をつけたい5つのポイントになります。文章校正能力というと身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、コンテンツで利用するようなテキスト周りのチェック程度は、デザイナーであれど自信を持って確認できるようになりたいですね。