デザイナーに必要な8つのマインドセット

デザイナーに必要な8つのマインドセット

新人のデザイナーさん向けに、デザイナーとして仕事をするうえで、私が大事だと思うマインドを整理してみました。数年前と今では、違ったことを考えるようになったなぁと実感しながらどんどん湧いて出てきてしまうので、今回は絞って「8つ」にまとめてみましたので、興味があれば一読ください。

前提を鵜呑みにしない

この業界の広告は決まって価格推しだから・・・など、これまでの業界の当たり前を前提として上辺だけのデザインをしても果たして良い結果が生まれるかどうかは疑問です。もちろん規則やルールなど決まり事をは守る必要がありますが、他社との差別化を図りたいときや、実質的な効果を生み出したいと考えるであれば、これまでの前提を一度疑うべきです。本当にこの構成は最適なのか?このテイストのデザインは効果があるのか?そもそも違った手段で解決することはできないのか?など、これまでの当たり前を否定してデザインに向き合ってみる覚悟も必要なスキルになります。

スケジュール管理は必須スキル

もちろん依頼主側からの急な方向転換の指示であったり、イレギュラーな軌道修正などがある場合は、適時スケジュールの見直しは必要です。しかしながら、作り手側の抱える案件の負荷により1クライアント様のスケジュールに手が回らない・・・。など、社内都合で発生する横やり案件などで、お客様とすり合わせたスケジュールに間に合わなくなってしまった・・・では、どんな言い訳を並べても信頼を失うことにつながります。他業務にどうしても時間を割かなければならないとなったのであれば、事前に再度スケジュールを変更できないかと確認する必要があります。もしくはどうしてもスケジュール変更が難しいのであれば、作業時間を増やしてでも期日に間に合うよう尽力しなければなりません他案件との兼ね合いやお客様とのすり合わせも含めてスキルということを頭に入れておきましょう。

解決できないことを悩まない

このキャッチコピーじゃ売れないだろうな・・・。とか、この説明じゃユーザーに伝わらないだろうな・・・。など、デザインを作成するうえで受け取った指示内容に疑問を抱くことは実際あると思います。作り手として一度ユーザー目線に立って広告の内容を見た時に、ここの表現をもっとこうしたらいいのにな・・・など、思うのであれば一度依頼主にその旨を伝え改善案を含めて話をするようにしましょう。それでも結果的にそのまま作成するという結論に至ることもあると思いますが、そうなったらもう悩むのはやめましょう。なんで伝わらないんだろう・・・とか、絶対○○にした方が良いのにとか思うことはあるかもしれませんが、この段階でデザイナーがあれこれ言っても指示は変わらないのであれば、きっぱりと諦めて今揃っている情報で最大の結果を生み出すにはどうしたらいいか?ということを考えるべきです。そうしないと唯々時間だけが過ぎていくことになりますので、悩まず突き進みましょう。

コミュニケーションこそ大事

デザインができるとか、スキルが高いとかの前に、人としてお客様ときちんとコミュニケーションが取れるかどうかの方が重要です。普段人見知りであるなど、人と話すことが得意ではなかったりする人もいるかもしれませんが、仕事を請負う上で必要なコミュニケーションは友人などととの会話とは違い、きちんと話を聴いて伝えるべきことを伝えるということができるかどうかです。決して仲良くならなくてはいけないわけではありませんし、好かれようとする必要も場合によってはありません。誠実に仕事してくれそうと感じていただけることが何よりも重要で、良い人ぶる必要もありませんし嘘をついてまでなんでもできます感を出す必要はありません。ありのままでいいのです。ただし、好きではないから話したくないでは何もできませんので最低限のビジネスマンとしての姿勢は身につけておきましょう。そして、このコミュニケーションがきちんと取れていないと案件を進める上で何度も認識のズレが発生する可能性がありますので注意しましょう。デザインの前に人として相手の話を聴くことが大切です。

都合の良いYESマンにならないこと

何でもやります。大丈夫です。頑張ります。など、お客様にとってはありがたい人ですが、こういった何でも引き受けてしまう姿勢はおすすめしません。後々自分の首を締めることにつながります。何でもやってくれるから依頼するというお客様は、ひとつの拒否でもう二度と依頼してこなくなるでしょう。時間が無いけど今日の18:00までにできますか?と言われ、なんとか頑張ってみたけれど18:00には間に合わずに18:30に納品したら怒られた。急ぎで対応したのでスペルミスが見つかり怒られた。責任を取れと言われてしまった。など、そもそも無理な依頼を請負って努力をしているから大目に見てくれるかな?ということが通用しないのです。急ぎ案件だろうが、ちょっとのミスで仕事が雑だなと思われてしまいます。目先の利益だけを追ってしまわないように気をつけましょう。

自分の頭のイメージだけで考えない

デザインをしていると何度も行き詰まる場面があると思います。その時は、第三者の意見を聞いたり他者のデザインを見てヒントがないかを探したり、自分の頭の中でああでもないこうでもないと繰り返すのではなく外からのインスピレーションや意見を取り入れるように心がけましょう。ひとりのデザイナーが持てる引き出しには限界があります。自分だけで解決する必要性はなく、周りから多くのヒントが得られるかもしれません。頭の中で考える時間と外からの刺激を受ける時間と調整しながらデザインをできるようにしましょう。

デザインは問題解決手段のひとつでしかないことを理解しておく

デザイナーともなると、どんなデザインを作れば問題解決になるのか?とデザインありきで考えがちですが、そもそも依頼のなった制作物を作ることで問題解決になるのか?今はこの広告を作ることよりも、バグを直してユーザビリティーを高めることが優先なのではないか?など、その事業の問題解決が先でありデザインの良し悪しよりも先にやるべきことはないか?ということも含めて考える必要があります。もちろん立ち位置によってそんなこと言える立場ではない場合もあるでしょう。しかしながら、意見が言える環境であるのであれば言うべきです。気づいているのに言わずしてデザインだけで解決しようすることは決して正しいこととは言えないのではないでしょうか?つまり、デザインをする前に他に解決する手段はないのか?を考えることも忘れないようにしましょう。

デザインの学びに終わりはない

ある程度年齢も経験も重ねていくと最新のトレンドや情報になかなかついていけなくなるのも現実にあると思います。若い人ほどあれもこれもと吸収できない・・・。技術の進化についていけない・・・。など、若いころのように体力も気力も続かなくなってしまうのは致しかないかもしれません。しかしながら、だからと言って何もしなければ最新のデザインにはついていけませんので、仕事は減っていくでしょう。今では誰でもアプリやソフトでデザインができる時代です。決まったテンプレートでサクサクカワイイ画像を作ったりできてしまうのです。人類に取っては良い進化ですがデザイナーにとっては危機感でしかないですよね。Ai技術の進化もあるのでデザインができるだけではAIに取って変わってしまうのも時間の問題と言えるでしょう。人だからこそできることを、キレイ事ではなく身につけることができる人だけがデザイナーとして生き残っていくことでしょう。

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