
2022年に登場したChatGPTからはじまり、人口知能(AI)を使った『生成AI』のサービスが広がりを見せています。
文章や画像、音声から動画まで多様なコンテンツの生成が可能で、テキストで指示をするだけでビジュアルデータを作成することもできるようになりました。生成AIが日々進化を遂げていくなかで、クリエイターにとっては大きな生産性の向上の恩恵が受けられることが予測されています。
Adobe Fireflyとは?

Adobe Fireflyとは、アドビ社が開発する生成AI機能を持ったWebアプリケーションです。「プロンプト(prompt)」と呼ばれるAiに向けた指示だけで、様々な画像やイラスト、写真などを生成することができます。はじめはWebブラウザから作業をするWebアプリとして開発されてきましたが、順次PhotoshopやIllustratorなどと同じように、インストールして利用できるアプリケーションとしても環境が整備されてきています。
Fireflyの特徴
アドビ社の生成AIであるFireflyの大きな特徴は以下の3つが挙げられます。
- 日本語で利用可能
- 商用利用が可能
- 使い慣れたアプリケーションで利用できる
1.日本語で利用可能
生成AIサービスの多くはまだ英語版しか開発されていないものが多くあります。Fireflyのプロンプトは100言語以上に対応しており、日本語で扱えるために使いやすい仕様になっています。
プロンプト(prompt)とは、生成したい画像やイラストの内容や構図、雰囲気などを指示するためのテキストのことを指します。
2.商用利用が可能
他の生成AIサービスで生成される著作物は、著作権が不明確なデータが存在します。無断利用を疑われる可能性もあり、ビジネス利用のリスクがゼロではないのが現状です。Adobe Fireflyでは、AIの学習データにAdobe Stockの画像や著作権フリー素材(パブリックドメイン)、オープンライセンスのコンテンツなど、権利が明確な画像のみ利用して学習をしています。そのため著作権問題を気にせず利用が出来る点でも安心です。
3.使い慣れたアプリケーションで利用できる
Fireflyの生成AI機能は、インターネットから利用できるWebアプリだけでなく、「Photoshop」や「Illustrator」などのアプリケーションで使えるようになってきています。
▼アドビの生成AIと各アプリケーション別機能一覧
| Firefly | Photoshop | Illustrator | Adobe Express | Adobe Stock | |
| テキストから画像生成 | 〇 | Photoshop(Beta)に搭載 | 〇 | 〇 | |
| 生成塗りつぶし | 〇 | 〇 | 〇 | ||
| 生成拡張 | 〇 | 〇 | |||
| テキスト効果 | 〇 | ||||
| テキストからテンプレート生成 ※ベータ版 |
〇 | ||||
| テキストからベクター生成 ※ベータ版 |
〇 | ||||
| 生成再配色 | 〇 |
※Photoshop(Beta)は開発中のβ版になります。β版で生成したコンテンツは商用利用ができません。
アドビの契約プラン別生成クレジット数/月
| 契約プラン | クレジット数 |
| CCコンプリートプラン | 1,000 |
| 単体プラン(Illustrator、InDesign、Photoshop、Premiere Pro、After Effect、Audition、Animate、Dreamweaver) | 500 |
| Adobe Expressプレミアムプラン | 250 |
| Adobe Fireflyプレミアムプラン | 100 |
| Adobe CCフォトプラン20GB Lightroom | 100 |
| InCopy、Substance 3D Collection、Substance 3D Texturing、Acrobat Pro、表一覧にないAdobe CCプラン | 25 |
| 無料ユーザー | 25 |
※その月に使い切らなかったクレジットは、翌月に繰り越すことができませんのでご注意ください。
▼自分が契約しているプランの生成クレジット数の確認

アドビの公式アカウントページを開き、右上の「アカウント」アイコン部分をクリックすると、以下のようなタブが表示されます。「今月の生成クレジット」のところに記載されている数値が残りのクレジット数を表します。

コンプリートプランを契約してる方が、はじめて生成AIを利用する場合は「1000/1000クレジット利用可能」と表示されています。
今回はAdobe Fireflyの特徴とクレジット数に関しての内容でした。申し込むプランによって生成できる数、プランも各種様々ですので、自分がどのくらい生成AIを利用したいのかを検討したうえで契約することをおすすめします。一旦は無料でも試してみることができますので、そちらも利用してみてください。
