正しい価値観を共有した組織を作れるかどうか

社長の心得|正しい価値観を共有した組織を作れるかどうか

社長である前に人であるといういこと。経営や人脈などのスキルの前に生き方を誇れるか?あなたの会社はあなたを映し出す鏡のようなものです。そこで働く仲間や、関わる取引先様、皆が会社がどうのという前に、あなたを見ています。社長であるあなたがすべきことは何か?良い会社とは何か?毎日考え続けなければなりません。

こちらの『社長の心得、ディスカバー出版、小宮一慶著』では、今現在社長である人に限らず、社員として働く人にとっても重要な「良い会社とは?」を改めて考えるきっかけとなることでしょう。

良い会社とは何か?

  1. お客様に喜ばれるサービス・商品を提供して社会に貢献する会社
  2. 働く人が幸せな会社
  3. 高収益の会社

そのどれも欠けることなく、3つの要件を十分に満たしている会社は、良い会社であるとひとつの基準になります。

ただただ、サービスや商品が流行りに乗って売れ行きが良く、会社の売上が増加しているだけではいけないということ。社会に対して付加価値を与え還元できているか。どんな形であれ社会に貢献できているか?そこを疎かにしてしまうと会社として長く生き残ることは難しい。

そして、働く社員にとってお給料だけではなく、お金以外の得られるもの、その人が実現したい人生を支えられているか?ストレスをかけなければ良い。無難な業務内容でそこそこの対価を与えれば良いということではない。あなたの会社で働いてくれる理由は何か?その答えがお給料が良いから、余計な人間関係もなくストレスが少ないから、などであるのなら注意が必要です。

社長としてすべきこと

それは「正しい価値観を共有した組織をいかにつくるか」と著者は定義しています。

正しい価値観とは、社長が掲げるビジョンであり会社がどういった存在であるべきなのか?何を優先するのか?など、人それぞれ違った価値観を持つ社員であることを前提に、仕事、商品、サービスに対しては皆が同じ価値観を持てる組織を作りあげること。これに尽きます。

そして、社員がメインの業務に集中できる環境を整備すること。細かいことをあれやこれやいうのは社長の通常業務ではありません。毎日、部署ごとの業務課題や、社員の人間関係の相談に乗るなども最終的に社長の判断が必要な時に判断を下すことはあっても、先頭に立って解決していくのは課員であり、社員の仕事です。

社員の心得

「いち早く会社に貢献できるように成長していきます」このような意気込みを入社時にする新入社員は多くいます。会社は自己成長の場であることは間違いありません。しかし、誰かが成長させてくれると考えるのは大きな間違いです。社員が「一人前」になるまで教育するのは会社の仕事ですが、そこから「一流」になるのは社員の仕事です。一流になるまで会社が育てるということはありません。自発的に各自がそこからは成長するために何が必要かを考えなければなりません。営業であれ販売員であれデザイナーであれ、お客様の前に立てば皆プロとして見られます。

もちろん、失敗もミスもあるでしょう。ただし、それを仕方がない・・・。と本人が思うのはちょっと違います。周りや上司がフォローするのは良いですが、本人が勝手に理由を付けて失敗を誰かのせいにしたり、仕方がないと処理をしてしまうのはやめましょう。きっとそこで成長は止まります。

最後に

社長であれ、社員であれ大事なことは「努力する習慣を持っている人が成功する」ということ。一時的に頑張れる人はたくさん居ます。ただし、それを実際に習慣化できる人は少ない。そこが、評価される人とされない人の違いとも言えます。あなたは、何のために仕事をしていますか?あなたが働く会社は良い会社ですか?文句を言うばかりでなく、何か不便であったり非効率なことが問題としてあるのではれば、それを改善しようと努力はしていますか?