Webサイトやブログなどで、必ずと言っていいほど最下部に「©」とか「Copyright」とか「All rights reserved.」といったコピーライト表示がありますが、これって実際に意味あるの?と思っている方もいるのではないでしょうか?
Copyright表示は「著作権表示」のことを指しますが、書き方としては
というように、基本的には「©」または「Copyright」に続き、サイト名やアプリ名または、著作権者名、公開年号-現在の年号、All rights reserved.と記述します。
稀に「©Copyright」と表示しているのも見かけますが、同じ意味を繰り返している(例:「㈱株式会社」みたいなこと)ので、正しくはどちらから片方のみ。ちなみに「All rights reserved.」とは「すべての権利を留保する」を意味します。
※留保とは・・・権利を保持すること。
しかしながら実際には、著作権という権利が発生するのに著作権表示や登録の義務(手続きなど)は、必要がありません。日本では、『無方式主義』という方法で著作権が認められているため、創作者が著作物を創作した時点で著作権という権利が生まれることになっています。つまり「著作権表示」をしなくても著作権は発生しているということなんです。
※無方式主義とは・・・著作物が創作された時点で、何ら方式を必要とせずに著作権の発生を認める法制のこと。
著作権表示をする目的は何なの?
著作権表示は必ずしもする必要はないということは、「表示しなくてもいいんじゃないの?」と思われますが、ではなぜほとんどのWebサイトやブログなどで表示しているのか?その理由は、次の2つが挙げられます。
①著作者として推定される
著作権表示がきちんとされていると、Webサイトやブログなど著作権表示がされている「制作物」が「著作物」とされ、著作権表示されている著作権者が著作者であると推定されます。
※但しあくまで「推定」レベルであるためその権利を保障されるわけではありません・・・。
実際のところ著作権者と著作者が違う場合もありますーここは複雑なので説明は省きます。
②警告としての役割を持ってくれる
著作権表示は、著作権がその時点で存続していることを告知する役割も兼ねています。無断で転載や二次利用などをした場合には、著作権侵害になることを明示的に知らせ、警告の役割を担っています。
このようなことから、結論としては「表記してもしなくてもどちらでも良い」ということになると思います。ただし、何も表記がないよりも表記されていると、「何となく権利者が存在して管理しているんだろうなぁ~」という印象をユーザーが感じやすく、Webサイトの信頼性が増す効果は多少なりあるような気がします。「表記されているのが当たり前」という現状ですが、この先どうなっていくか楽しみでもあります。
以上、著作権表示(コピーライト)についての見解でした。